奈良県立医科大学は、大和三山に囲まれた神秘的な歴史とパワーを有する地であり、建国の地とされる神武天皇をお祭りする橿原神宮のすぐそばに位置しています。自然に恵まれたなごやかな所ですが、近鉄電車を利用すると大阪まで30分とアクセスも良好です。大阪からの阪神高速も南阪奈道路を経由し、大学まで直通になっています。
本学は1945年に開設された医学専門学校を前身として、1948年に医大として開学されました。
当教室は1974年に奥田孝雄先生が初代教授として就任され、1995年5月より古家 仁先生が二代目教授に就任しました。
古家 仁先生は2012年4月より奈良県立医科大学附属病院の病院長に就任し、2012年5月には日本麻酔科学会第59回学術集会の会長を務めました。
2012年12月より川口昌彦が三代目教授に就任し、現在に至っています。
現在麻酔科の医局員は120名を数える陣容になってきています。
教室の沿革
1954年 | 昭和29年 | 恩地 裕 奈良医大整形外科教授に就任(麻酔指導も実施) |
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1961年 | 昭和36年 | 恩地 裕 大阪大学医学部麻酔学講座開講の初代教授に就任 奥田 孝雄 麻酔科助教授に就任 |
1974年 | 昭和49年 | 麻酔科学講座開講 奥田 孝雄 初代教授に就任 |
1975年 | 昭和50年 | 正田晨夫ら3名の入局、医局としての運営開始 |
1981年 | 昭和56年 | 新本館が完成し新手術室へ移転 奈良医大初の開心術を実施 中央手術部が発足 奥田 孝雄 初代中央手術部長就任 集中治療部開設 |
1982年 | 昭和57年 | 畔 政和 麻酔科学教室助教授に着任 平井 勝治 集中治療部に着任 教室初の関連病院として奈良県救命救急センターへ出向 |
1983年 | 昭和58年 | 畔 政和 集中治療部助教授に就任 |
1985年 | 昭和60年 | 国立奈良病院に麻酔科開設 県立奈良病院に麻酔科開設 古家 仁 麻酔科学教室助教授に着任 |
1986年 | 昭和61年 | 麻酔科ペインクリニック外来を開設(週2日) 第16回〜第18回日本集中治療医学会近畿地方会(会長 畔 政和) |
1987年 | 昭和62年 | 県立三室病院に麻酔科開設 大阪脳神経外科病院に麻酔科開設 |
1988年 | 昭和63年 | 麻酔科ペイン外来週3回実施 県立五條病院に麻酔科開設 |
1989年 | 平成元年 | 第12回日本ペインクリニック学会関西地方会(会長 奥田 孝雄) 清恵会病院に麻酔科開設 |
1990年 | 平成2年 | 市立松原病院に麻酔科開設 麻酔科ペインクリニック入院治療開始 ペイン外来を毎日実施 |
1991年 | 平成3年 | 町立榛原総合病院に麻酔科を開設 第15回悪性高熱研究会(世話人 奥田 孝雄) |
1993年 | 平成5年 | 第1回奈良痛みの治療研究会(現在 第30回開催) |
1994年 | 平成6年 | 市立泉佐野病院に麻酔科開設 第1回奈良県医師会麻酔部会開催(現在 第28回開催) 奈良県立医科大学麻酔科学教室同門会発足(会長 奥田孝雄) |
1995年 | 平成7年 | 古家 仁 第2代教授に就任 奥田孝雄 名誉教授に就任 奈良県立医科大学麻酔科学教室同門会 会長 古家 仁 |
1997年 | 平成9年 | 北口 勝康 麻酔科学教室助教授に就任 古家 仁 集中治療部部長に就任 |
1998年 | 平成10年 | 第28回日本ペインクリニック学会関西地方会(会長 山上 裕章) |
1999年 | 平成11年 | 医真会八尾総合病院に麻酔科を開設 |
2000年 | 平成12年 | 第13回日本局所麻酔学会(会長 古家 仁) |
2001年 | 平成13年 | 麻酔科から麻酔・ペインクリニック科へ名称変更 |
2002年 | 平成14年 | 第6回日本神経麻酔・集中治療研究会 (会長 古家 仁) 済生会御所病院に麻酔科開設 |
2003年 | 平成15年 | 第8回日本心臓血管麻酔学会学術大会・総会(会長 古家 仁) |
2004年 | 平成16年 | 平井 勝治 集中治療部助教授に就任 救命救急士の挿管実習開始 第50回日本麻酔科学会関西支部学術集会 (会長 古家 仁) 臨床研修医制度(初期研修制度)開始 |
2005年 | 平成17年 | 第50回日本集中治療医学会近畿地方会 (会長 平井 勝治) 第35回日本ペインクリニック学会関西地方会(会長 橋爪 圭司) |
2006年 | 平成18年 | 川口 昌彦 麻酔科学教室助教授に就任 麻酔科クラーク導入 |
2007年 | 平成19年 | 古家 仁 集中治療部部長に就任 中央手術部に薬剤師常駐 |
2008年 | 平成20年 | 済生会中和病院に麻酔科開設 |
2009年 | 平成21年 | ニュースレター発刊 日本神経麻酔・集中治療研究会の事務局 |
2010年 | 平成22年 | 麻酔科アシスタント開始(臨床工学技士による麻酔アシスタント制度など) 平成記念病院に麻酔科開設 第1回奈良麻酔集中治療学会開催(現在 第58回開催) |
2011年 | 平成23年 | 奈良県立医科大学付属病院ペインセンターへ名称変更 古家 仁ペインセンター長に就任 大阪暁明館病院に麻酔科開設 高度医療技術者認定制度開始 第1回 奈良術中神経モニター講習会開催(現在 第13回開催) |
2012年 | 平成24年 | 四宮 敏章 緩和ケアセンター准教授に着任 古家 仁 奈良県立医科大学付属病院長に就任 日本麻酔科学会第59回学術集会 (会長 古家 仁) 川口 昌彦 第3代教授に就任 |
2013年 | 平成25年 | 井上 聡己 麻酔科学教室准教授・集中治療部副部長に就任 四宮 敏章 緩和ケアセンター長に就任 |
2014年 | 平成26年 | 安宅 一晃 麻酔科学教室准教授に着任 川口 昌彦 集中治療部部長に就任 安宅 一晃 医療安全推進室室長・病院教授に就任 第27回日本疼痛漢方研究会学術集会(会長 古家 仁) 第20回日本脳神経モニタリング学会(会長 川口 昌彦) 奈良県立医科大学附属病院周術期管理センター開設 東大阪市立総合病院に麻酔科開設 周術期管理センター開設 A棟2階からA棟1階へペインセンター移転 |
2015年 | 平成27年 | 第13回日本Awake Surgery学会開催(会長 川口 昌彦) 第1回 奈良区域麻酔研究会(現在 第8回開催) |
2016年 | 平成28年 | 手術室A・C棟からC・E棟に移動 周麻酔期看護高度実践コースを開講 渡邉恵介 奈良県立医科大学附属病院ペインセンター准教授に就任 |
2017年 | 平成29年 | 第47回日本ペインクリニック学会関西支部集会開催(会長 渡邉 恵介) |
2018年 | 平成30年 | 専門研修プログラムによる新たな専攻医研修開始 急性期特定行為研修開始 渡邉恵介 ペインセンター病院教授に就任 |
2019年 | 平成31年/令和元年 | 第23回日本神経麻酔集中治療学会・第6回アジア神経麻酔集中治療学会合同開催 (会長 川口 昌彦) 大学院医学研究科に“臨床神経モニター学(Clinical Neuromonitoring)”の修士課程と博士課程を設立 |
2020年 | 令和2年 | 済生会奈良病院に麻酔科開設 奈良県立医科大学麻酔科学教室同門会 会長 川口昌彦 新型コロナ肺炎対応病棟をICU内に設置 臨床研究棟の撤去に伴い研究室がA棟5階へ移転 |
2021年 | 令和3年 | 惠川 淳二 集中治療部副部長に就任 日本蘇生学会第40回大会開催(会長 川口 昌彦) 古家 仁 病院長を退官 下川 充 市立奈良病院病院長就任 大手前病院に麻酔科開設 香芝生喜病院に麻酔科開設 平尾病院に麻酔科開設 |
2022年 | 令和4年 | 高田市立病院麻酔科の開設 |
2023年 | 令和5年 | 第44回日本脊髄機能診断学会開催(会長 川口 昌彦) 日本心臓血管麻酔学会 第28回学術大会(会長 川口 昌彦) 第41回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会(会長 川口 昌彦) 川口 昌彦 中央手術部 部長に就任 下村 俊行 生駒市立病院 センター長 JCHO大和郡山病院に麻酔科開設 術後疼痛管理チーム発足 奈良県立医科大学麻酔科学教室同門会 会長 北口勝康 |
2024年 | 令和6年 | 奈良医大麻酔科発足50周年記念祝賀会開催 惠川淳二 集中治療部病院教授に就任 |
(2024年9月1日付)
奈良医大病院 麻酔科専門医数…計27名
麻酔科スタッフ総数(教員、医員含む)…計34名
麻酔科メディカルスタッフ
周麻酔期看護師 5名 、臨床工学技士 13名
奈良医大麻酔科医局・関連病院構成員総数 計121名
奈良医大麻酔科同門会員数 計147名
関連施設数(医局員派遣施設)…計29施設
教室の特徴
当麻酔科学教室では手術麻酔を中心に集中治療、ペインクリニック、緩和医療などの分野において、臨床、教育、研究にたずさわっています。当教室では以下の7つのゴールを達成できるような教育プログラムを作成することで、急性期・慢性期の総合医の育成を行っています。
<当教室の7つのゴール>
- 安全で安心な手術麻酔
- 全員参加型の集中治療
- 急性期・慢性期の疼痛管理
- 緩和医療の実践
- チーム医療の充実
- リサーチマインドの獲得
- 中央部門としての公正な判断能力
上記のゴールを達成するため、教育システムを充実するとともに、新しい情報をいち早く入手し、実践に結び付けられるような組織体制を構築しています。
スローガンは
"仲良く、新しいことにチャレンジ"していくことで、社会から求められる "急性期・慢性期の総合医"を育成していきたいと思います。
奈良という伝統と人柄に新規性を導入することで、世界に発信できる古都奈良を目指します。そして地域のみなさんに安心した医療を提供するとともに、世界に貢献できる医療・研究を実施していきたいと考えています。